
「植毛したはずなのに、髪が抜けてきた」「前より薄くなった気がする」。植毛を受けた方の多くが、術後しばらくしてこの不安に向き合います。
先にお伝えすると、植毛後に髪が抜ける時期があるのは、多くの場合、経過の一部です。この記事では、ショックロスがいつ始まり、いつまで続くのか、なぜ起こるのか、その間どう過ごせばよいのかを、時期ごとに整理します。これから植毛を受ける方にも、ダウンタイムの見通しとして知っておいていただきたい内容です。
結論|抜ける時期は一時的なもの。実感の目安は半年、完成は約1年
植毛後の一般的な経過の目安は、次の通りです。
- 2週間〜2か月前後:移植した髪や周りの髪が一時的に抜ける時期
- 3〜4か月:新しい髪が生え始める時期
- 6か月:見た目の変化を感じる方が増える時期
- 12か月:完成に近い状態になる時期
一時的に植毛前より薄く見えることもありますが、この時期を越えると少しずつ髪が生えてきます。「受けてよかった」と実感していただけるひとつの目安が半年、完成は約1年です。経過には個人差があるため、上の時期はあくまで目安としてご覧ください。
ショックロスと脱落とは|植毛後に髪が抜ける現象
植毛後に見られる代表的な脱毛には、「移植毛の脱落」と「ショックロス」があります。どちらも植毛後に起こることのある現象ですが、抜ける髪の種類や起こる時期、その後の経過が異なります
この記事では、植毛後に起こるショックロスを中心に解説します。
ただし、ショックロスについて理解するためには、同じく植毛後に起こる「移植毛の脱落」との違いを知っておくことも大切です。ここではまず、移植毛の脱落について簡単に触れたうえで、ショックロスについてさらに詳しく解説します。
移植毛の脱落とは?
移植毛の脱落とは、植毛によって移植した髪そのものが抜ける現象です。
植毛後の正常な経過として、ほとんどの方に起こるとされています。
移植毛の脱落が起こる時期
移植毛の脱落は、一般的に術後2〜6週間頃に起こります。
移植による刺激によって毛髪が休止期に入り、目に見えている髪の部分である「毛幹」が抜け落ちるためです。
一方、髪を作る「毛根(毛包)」は皮膚の中に定着しているため、植えた髪が抜けたからといって、移植そのものが失敗したというわけではありません。
その後、術後3〜4か月頃から新しい髪が生え始め、6か月〜1年ほどかけて徐々に髪が生えそろい、見た目が整っていきます。
ショックロスとは?
ショックロスとは、移植した髪ではなく、もともと生えていた既存の髪が一時的に抜ける現象です。
移植毛の脱落とは異なり、ショックロスはすべての方に起こるわけではなく、起こる方と起こらない方がいます。
主に移植部位の周囲にある既存毛に起こりますが、採取部である後頭部などに見られることもあります。
ショックロスが起こる時期と原因
ショックロスは、一般的に術後数週間〜2か月頃に起こることがあります。
原因としては、手術による頭皮へのダメージや、局所麻酔・腫れなどによる一時的な血流の低下、術後のストレスなどが考えられています。ショックロスによって抜けた髪は、多くの場合3〜6か月ほどで回復します。
ただし、AGAによってもともと細く弱くなっていた髪の場合は、そのまま元の状態に戻らないこともあります。
移植毛の脱落とショックロスの違い
移植毛の脱落とショックロスは、抜ける髪の種類や起こる時期が異なります。
| 移植毛の脱落 | ショックロス | |
|---|---|---|
| 抜ける髪 | 移植した髪 | 元々の髪 |
| 起こる頻度 | ほぼ全員 | 一部の人 |
| 起こる時期 | 術後2〜6週間 | 術後数週間〜2か月 |
| 見た目 | 移植部が術前の状態に近づく | 術前より薄く見えることがある |
術前よりも髪が薄くなったように感じる場合は、ショックロスが起こっている可能性があります。
一方、移植毛の脱落は、移植した髪の毛幹が抜ける現象です。その後、毛包から新しい髪が生えてくるため、植毛後の正常な経過の一つと考えられています。
ショックロスが起こったときに気をつけたいこと
ショックロスは一時的な脱毛であることが多く、時間の経過とともに回復します。
また、術前後にフィナステリドやミノキシジルなどの治療を併用することで、ショックロスのリスクを抑えられる場合があるとされています。
ただし、これらの治療薬の使用については、必ず担当医に相談してください。
術後は、頭皮をこすらない、喫煙を控えるなど、クリニックから指示された注意事項を守ることも大切です。
このような場合はクリニックに相談しましょう
植毛後の脱毛には正常な経過として起こるものもありますが、気になる症状がある場合は自己判断せず、担当のクリニックに相談しましょう。
特に、次のような場合は相談することをおすすめします。
- 術後6〜9か月経っても、発毛がほとんど見られない
- 赤み・腫れ・痛み・膿など、感染が疑われる症状がある
- 抜け毛の範囲が広がり続けている
植毛後に髪が抜けると不安になるかもしれませんが、「どの髪が抜けているのか」「いつ頃から抜け始めたのか」によって、その意味は異なります。
移植毛の脱落やショックロスについて正しく理解し、気になる症状がある場合には担当医に相談することが大切です。
ショックロスはいつから、いつまで?|術後の経過を時期ごとに
ここからは、術後の経過を時期ごとに詳しく見ていきます。
術後〜1週間:赤みやかさぶたが出る時期
移植した部分には、赤みやかさぶたが出ます。まだ髪が抜ける時期ではありません。術後数日は移植した部分を完全に隠すのが難しい場合もありますが、前髪や髪型を工夫することで目立ちにくくすることもできます。
2週間前後:抜け始める時期
移植した株が頭皮に定着してくるのが、術後2週間ごろです。このころから、髪が抜け始めることがあります。抜ける時期は、数か月続くこともあります。
1〜2か月:いちばん薄く見えやすい時期
抜ける時期が続き、2か月ごろには抜けたことがはっきり分かる状態になることがあります。場合によっては、一時的に植毛前より薄く見えることもあります。いちばん不安になりやすい時期ですが、経過としては「待つ時期」です。この時期を乗り越えることが大切です。

3〜4か月:新しい髪が生え始める時期
抜けた部分から、新しい髪が生え始めます。まだ細く短い髪が多く、密度が戻ったとは感じにくい段階です。
半年:変化を実感する方が増える時期
生えてきた髪が伸び、見た目の変化を感じる方が増えてきます。ただ、4か月や半年の時点の密度は、まだ途中の段階です。この時点で「思ったより薄い」と感じても、そこで判断するのは早いことがあります。
1年:完成に近づく時期
髪が伸びてボリュームが出て、完成に近い状態になります。仕上がりの密度を判断するのは、この時期がひとつの目安です。密度が足りないと感じた場合の考え方は、別の記事で解説しています。【内部リンク:植毛の密度記事】

ショックロスの期間中にできること
周りの髪を長めにして、隠しやすくしておく
周りの髪の長さを残しておくと、抜けた部分を目立ちにくくできます。前髪や分け目など、髪型の工夫もあわせて検討してみてください。どのくらいの長さを残せばよいかは、施術前のカウンセリングでご相談いただけます。
頭皮のケアは、クリニックの指示どおりに
術後のシャンプーのしかたや、頭皮に触れてよい時期は、クリニックの指示に従ってください。抜け毛が気になっても、頭皮を強くこすったり、何度も触ったりするのは避けましょう。
AGA治療薬を自己判断でやめない
植毛していない周りの髪は、AGAが進行すれば抜けていく可能性があります。抜け毛が増える時期は不安になりやすいものですが、周りの髪を守るために、AGA治療薬は自己判断でやめず、服用については医師の指示に従ってください。
同じ角度で写真を残しておく
毎日鏡を見ていると、少しの変化にも一喜一憂してしまいがちです。2週間や1か月ごとに、同じ場所・同じ角度で写真を残しておくと、経過を落ち着いて比べられます。相談するときにも、そのまま役立ちます。
これから植毛を受ける方へ|予定から逆算して時期を決める
ショックロスの経過を知っておくと、植毛を受ける時期も決めやすくなります。術後数日は移植した部分に赤みやかさぶたがあり、2週間〜2か月前後は一時的に薄く見えやすい時期、変化を実感しやすくなるのは半年ごろです。
そのため、人前に出る大切な予定や写真に残る行事がある方は、その日から逆算して施術日を決めておくと安心です。タイでの施術は、週末を挟んだ2〜3泊の日程で受けられる方が多く、まとまった休みを使えば、術後すぐの赤みやかさぶたが目立つ時期を自宅で過ごすこともできます。
「この時期に受けたら、あの予定のころはどんな状態か」。カウンセリングでは、そうしたスケジュールのご相談にもお応えします。
2回目の植毛でも、ショックロスは起こりますか?
2回目の植毛でも、手術による影響を受ける点は1回目と同じため、一時的に髪が抜ける時期に入ることがあります。
1回目で経過を経験している方も、2回目の前にあらためて経過の見通しを確認しておくと安心です。
海外で受けた場合、術後の経過は誰に相談できる?
海外で植毛を受けた方にとって、「抜けてきたけれど、誰に聞けばいいのか」は切実な問題です。当サービスでは、帰国後も相談できる体制を整えています。
- 現地クリニックの公式LINE:抜け方が気になる部分の写真を送ると、現地の医療チームが見てくれます。タイ語・英語でのやり取りは私たちが間に入ります
- 当サービスへの直接相談:「これは普通の経過なのか」といった小さな疑問も、私たちに直接お聞きいただけます
- 国内の窓口のご案内:実際に診てもらう必要があるときは、国内で相談できる窓口をお伝えします
帰国したら終わり、ではなく、髪が生えそろうまでの1年間を一緒に見届けたいと考えています。術後の体制については、失敗を避けるための記事でも詳しくお伝えしています。
【タイ植毛で失敗・後悔しないために|起こりうる失敗パターンと避け方を医療資格者が解説】

植毛後のショックロスに関するよくある質問
Q. 抜けた髪は、また生えてきますか?
A. 多くの場合、3〜4か月ごろから新しい髪が生え始めます。抜けるのは毛の部分で、毛根は頭皮の中に残っているとされているためです。経過には個人差がありますので、気になることがあれば、写真を添えてLINEでご相談ください。
Q. ショックロスが起きなかったのですが、失敗ですか?
A. そうとは限りません。抜ける時期の有無や程度には個人差があり、目立った抜け毛がないまま生えそろっていく方もいます。気になる場合は、経過の写真をもとにご相談ください。
Q. ショックロスの時期、仕事や外出で周りに気づかれませんか?
A. 周りの髪を長めに残す、前髪や分け目を工夫するなどで、目立ちにくくすることは可能です。術後の時期によってできる工夫が変わりますので、施術前のカウンセリングであわせてご相談ください。
Q. 半年たっても、思ったほど生えていない気がします。
A. 半年の時点は、まだ完成に向かう途中の段階です。完成は約1年が目安のため、焦らずに経過を見ていきましょう。ご不安な場合は、今の状態の写真を添えてご相談ください。
Q. 抜けている時期に、追加の植毛を考えたほうがよいですか?
A. この時期に追加を決めるのは早いといえます。抜ける時期は経過の一部で、完成は約1年が目安です。仕上がりを確認してから、必要かどうかを医師と一緒に判断しましょう。
まとめ|抜ける時期を知っていれば、不安は小さくできます
植毛後に髪が抜ける時期があるのは、多くの場合、経過の一部です。2週間前後から抜け始め、3〜4か月で生え始め、半年で変化を実感する方が増え、約1年で完成に近づく。この流れを事前に知っておくだけでも、術後の不安はずいぶん軽くなります。
これから植毛を考えている方は、ダウンタイムの過ごし方も含めて、施術前に見通しを確認しておくことが大切です。「自分の場合はどんな経過になりそうか」「仕事への影響はどのくらいか」。そうした疑問も、LINEから匿名のままご相談いただけます。
▶ 無料カウンセリングはこちら(LINEで匿名相談OK)








